映画館は大人数を収容することができて、音響施設もバッチリとイベントにはもってこいのスペースですが、実はこれを個人で貸し切りにすることができます。「レンタル映画館」という貸し切りサービスが展開中です。全国展開されているような映画館でも利用できるサービスですから、ぜひ活用してみましょう。利用シーンや利用の流れ、料金やメリットを紹介します。
それでは、どのように活用されているのでしょうか。1つ目は舞台挨拶やトークショー、舞台や演劇、音楽やパフォーマンスといった各種のイベントです。映像機器はもちろんのこと、マイクや劇場備品といった機材があるので屋内で行われるレクリエーションやイベントにはぴったりです。劇場のインターネット回線を使用してイベントの模様を配信する設備を備えたところもあるので、同時中継することもできます。会議を始めとするビジネスの場にもよく活用されています。同時中継が可能なので、社員を各シアターに集めて一斉にセミナーを開催することも可能です。現在はコロナ禍により一度に大勢で集まることが難しくなりましたが、シアターは換気システムが非常に優秀で、座席もあけて座れますからニューノーマル時代にも相応しい施設といえます。
シアターの個人利用も増えています。どのような場面で使われているでしょうか。まずはサプライズ演出での利用があります。特別な人に愛を伝えるとき、二人しかいない劇場のなかで伝えられたらロマンチックですが、このようにプロポーズや告白の場所として利用されています。DVDやブルーレイディスクを持ち込んで仲間内で上映会も可能です。やはり映画を見るのは映画館が一番。ただ上映期間が過ぎると再上映するのは難しいですから、そのときは貸し切りにして好きな作品を鑑賞することができます。フィルム上映は難しいですが、DVDやブルーレイ、ネット回線が使えればネットフリックスやアマゾンプライムといった配信作品を大スクリーンで鑑賞できます。ゆったりとした座席で最新の音響で視聴できるので、こちらも特別な体験です。
次に貸し切りサービスの一般的な利用の流れを見ていきます。まずは劇場のホームページにあるお問い合わせフォームから問い合わせてください。ここでお客様情報を記入して場所を選んで、スクリーンの種類を選択します。さらに日程や利用時間、用途や具体的な内容などを記入する欄がありますから、必要事項を記入してください。問い合わせ内容を送信すると映画館から返信があると思いますから、そこで貸し切りの可否や料金の見積もりなどが確認できます。サービスによっては下見ができるところもあるので、初めて利用する場合は一度見ておくといいでしょう。施設の案内や機器の説明なども担当者から聞くことができるので、下見は有効に活用してください。下見が終わったら正式に申し込みです。請求書が送付されるので、指定期日までに入金をすると契約が成立します。なお、どこの劇場でレンタルするかによって細かい内容は変わりますから、ホームページなどで確認してみてください。
気になる料金ですが、これは施設の大きさや機器の利用などにより価格帯は幅があります。個人利用でお勧めしたいのは小規模の試写室のような施設です。座席数は50席未満で、スクリーンも120インチほどの大きさの映画館がありますが、ここなら1時間で1万5000円前後から借りられることがあります。イオンシネマやユナイテッド・シネマのように、全国展開されているシネマコンプレックス(シネコン)規模のサイズになると価格帯はあがります。100席前後の規模になると2時間で10万円を超えてきて、300席以上になると2時間で25万円から30万円以上が相場です。ただ料金は時期や曜日により変動します。やはり休日は高くなりがちですから、担当者に聞いておくことをお勧めします。シネコンのほうが単館系や試写室の利用よりは相場は高くなりがちですが、シネコンのメリットは全国にあることです。全国に100館クラス抱えているところはシアターを通して各地域をつないで、説明会やセミナーを同時中継することができます。
機材に関しては、無料で使用できるものとオプション料金がかかる場合があるので注意してください。請求書には「無料で使用できる機材の一例」といったように、オプション内容が記載されています。映像プロジェクターやスクリーン、音響機器やブルーレイの再生機器など映像や音響に関わるものは無料で使用できるのが一般的です。デートプランで活用するときは館内で食事を楽しめますが、ケータリングやアルコールの提供を行っているところもあり、その場合は追加料金となるでしょう。
スクリーンを貸し切りにするというのは非常にロマンチックな体験となります。ここまで述べたように個人利用なら費用もそれほどかかりませんからサプライズに是非使用してみてください。