【Linux入門】初心者に必要な基本・基礎知識

  • 2022年2月22日
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LinuxはUnix系に属するオペレーティングシステムとその文化圏のことで、1991年のリリースから30年以上の歴史があります。

WindowsやmacOSとは違った歴史で開発、発展が続いてきた製品で、有志の手によって開発されてきたオープンソースです。

厳密にいえばオペレーティングシステムのコアにあたるカーネル部分がLinuxで、作者のリーナス・トーバルズは調整役として有名です。このように、歴史があって奥深い製品ですが、自由度が高く実用性に優れていて何より無料で使い始められます。

Linuxはディストリビューションと呼ばれる、いわゆるパッケージの状態で様々な種類のものが提供されています。ディストリビューションはオープンソースのカーネルを採用しているのが共通ですが、無料の製品だけでなく有償のものもあります。

主なディストリビューションには、親しみやすくて初心者向きのDebian、完成度が高く実用的なSlackware、有償でサポートにも期待できるRedHatなどが挙げられます。またWindowsに近いデザイン、UIやUXを採用しているUbuntu、そこから派生した更に初心者向きのmintもあります。

Redhat系のFedoraはいち早く新しい技術を取り入れることで知られており、安定や使い勝手よりも新しいもの好きです。他にも企業向けのCentOSなどもありますが、いずれにしても初心者はディストリビューション選びから始めるのが基本となります。

無料の製品ならコストを気にせず自由に試せますし、導入の手間さえ惜しまないのであれば、1つ1つ試して自分好みのものを選べます。とはいえ、何度もインストールするのは大変ですから、見た目などの直感に頼って候補を絞り込み、とりあえずしばらく使ってみることをおすすめします。比較的軽量のディストリビューションなら、型落ちの古くて使っていないパソコンでも、問題なく動作したり実用的に活用できるようになる可能性があります。

パソコンが1台しかなくて既存のシステムと共存したり、使い分ける自信がない人は、既存のシステムに仮想的なマシンを再現できる仮想化ソフトを使うのもありです。仮想化ソフトなら新たにパソコンを用意する必要がありませんし、ストレージの容量さえ許せば、オペレーティングシステムが入った複数のマシンを作成して使い分けられます。

Linuxというと、コマンド操作が専門的で初心者にとっては難しく、ハードルが高いイメージを強めています。しかし近年はユーザーフレンドリーに力を入れて開発が行われている製品が多く、殆どコマンド操作なしでインストールしたり、機能を使うことができます。ただ、全く不要というわけではなく必要になる場面もあるので、基礎的なことは覚えておいて損はないでしょう。

コマンドとはテキストを入力して特定の機能を使う、いわば命令のような仕組みです。
コマンドはWindowsやmacOSのような他のオペレーティングシステムでも採用されているので、特別な仕組みというわけではないです。

普段はあまり目にしないだけで、呼び出そうと思えばいつでも呼び出せますし使うことが可能です。
Linuxの場合はディストリビューションにもよりますが、デスクトップのメニューから端末のような名前の項目を選ぶと、コンソールが起動してコマンド入力ができるようになります。
lsコマンドは特定のディレクトリに関する項目の一覧を表示するもので、例えばlオプションをつけると読みやすく整形してくれます。

つまり、コマンドは命令とオプションの組み合わせで使用するのが基本というわけです。
コマンド入力は、UIが起動していない状態でログインする際にも必要になるので、lsコマンドを含め基礎的なこととして覚えておきたいところです。

Linuxがインストールされているパソコンは、ログインしなければ利用できないのが普通です。
ログインは予め作成されているユーザー単位で行うものですが、ユーザーが登録されていない状態では、管理者権限を持つrootユーザーとしてログインすることになります。
rootは名前の通りシステムの根本に位置するユーザーで、何でも自由に操作できる最高の権限が与えられています。

その為、うっかりroot権限でログインして誤った操作によるシステムの破壊や、第三者にroot権限のアクセス方法を漏らして悪用されるなどには注意が必要です。
そのようなミスはないとは言えないものの気をつければ起こりませんし、本当に必要な時以外はroot権限でログインしないようにすれば大丈夫です。

権限といえば、ファイルやファイルを管理するディレクトリにもそれぞれ権限が存在します。
ファイルやディレクトリの権限はパーミッションとも呼ばれ、内容の読み取りや書き込み、実行などの権限が設定されます。

lsコマンドにlオプションをつけて実行すると、読み取り可能ならr、書き込みが可能であればwというフラグが確認できます。権限の意味や読み方も初心者が覚えるべき基本なので、後回しにせずしっかりと頭に入れておきましょう。

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